マナビラボ

第25回 マナビをひらく!授業のひみつ

2016.11.16

マナビラボ開設もうすぐ1周年!
「授業のひみつ」取材班がふり返るアクティブラーニングのポイント

2015年12月16日に開設した本サイト「未来を育てるマナビラボ」が、早くも1周年を迎えようとしています。

「授業のひみつ」で取材させていただき、本サイトに記事を掲載させていただいた高校も12校に達しました。

そこで、今月は「もうすぐ1周年!」特別企画ということで、「授業のひみつ」の取材を主に担当してきたマナビラボの堤ひろゆきと田中智輝による対談をお送りします。

マナビラボ・スタッフの眼に映る、アクティブラーニングのポイントとは?!

 

スクリーンショット 2016-05-31 11.53.57tanaka

 

 

 

 

堤ひろゆき    ×    田中智輝

 

これまでの常識から解放された授業:より広く、より深い変革へ

 

   「マナビをひらく!授業のひみつ」も一周年ということで、いろんな学校を取材されてきたと思うんですけれど、まずはそれぞれの授業に共通する特徴や、印象に残っている場面をお聞かせいただければと思います。

 

tanaka多くの授業で特徴的だったのが、先生のほうがより多くを知っていて、それを生徒に伝達するという、今まで当然とされてきた前提を一度捨てるという発想だったように思います。
先生と生徒が同じ立場で同じ課題に向き合い、正解を出すというより新しい解釈やその人なりの解釈を味わおうというコンセプトがすごく面白いなと思いました。都立日野台高校の佐々木宏先生の授業や、新潟県立新発田高校の竹田和夫先生の授業などは、そのような発想が特に顕著でしたね。
堤さん、どうですか?

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新潟県立新発田高校の竹田和夫先生の授業

スクリーンショット 2016-05-31 11.53.57いろいろ印象的だったことはあるんですけど、考えたり議論したりすること自体の面白さを感じる授業が多かったですね。例えば、広島女学院高校の安宅弘展先生と福原正大先生の授業や、三重県立津東高校の林仁大先生の授業のような。

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三重県立津東高校の林仁大先生の授業

先生方とのやりとりの中でも話題になったんですけれど、アクティブラーニングといっても型だけが先行してしまって、グループにさせておけばいいとか、グループ内でメンバーの役割が決まってしまっているとか、本末転倒なことになっているところがあるなかで、そういうふうになっていない、その中でもとりわけ興味深い授業ばかりを見せてもらいました。「正解はこれだ」というものがおそらくない授業だったので、そういう意味で面白かったのだと思います。やりとりそのものが印象的でしたから、どうしたらその空気感を伝えられるかなと考えながら、記事を書いていました。

 

   アクティブラーニングというと、どうしても方法論としてのイメージが強いですけれど、お二人のお話を伺うとそれだけに限らないように思いました。先生と生徒の関係が組み替えられたり、「この正解に導かなくてはいけない」「こう教えなくてはいけない」といった従来の型を崩していったりというような、より広い部分での変革につながるのではないかと感じます。

 

tanakaまさにそうですね。実際に授業を見せて頂いたり、いろんな先生方にインタビューしたりする中で感じたのは、生徒にとって学びが多いワクワクするような授業は、方法というよりも、先生と生徒がこれまでと違う関係性になっているということや、コンテンツの面白さで決まるようなところが大きいのではないかということ。方法論だけ導入しても、必ずしもアクティブラーニングにはならないという意識は共有されつつあると思いますが、やっぱり実際に授業を見てみると、関係性やコンテンツの重要性を実感します。その点でいえば、教材開発の段階でテーマ自体にいろんな解釈が可能なものは、やっぱり着手しやすいのかなという印象はあります。

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鈴鹿中学・高等学校の岩佐純巨先生の授業

スクリーンショット 2016-05-31 11.53.57でも一方で、どんなテーマでもできるんだろうなという感じもしていて。例えば、こういう内容には触れないといけないとか、一応はあるかもしれないけれど、やり方は割と自由というか。別にICTを使わなくちゃいけないというわけではないし、グループワークだって必要ならすればいいし、必要がなければやらない。「やらなきゃいけないからやっている」という先生はほとんどいなかったような気がします。

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東洋大学京北高校の神戸和佳子先生の授業

 

tanakaそれはありますね。われわれは、一応、アクティブラーニングの視点から授業を見てみよう、そういう授業を再発見してみようということでやってますけど、堤さんがおっしゃったように、大半の先生は「アクティブラーニングをやろうと思って授業づくりをしてるわけじゃない」とおっしゃいます。まずは、この内容を学ばせたい、これについて考えさせたいというものがあって、それに対してベストなやり方はどんな方法だろうって考えてみたら、アクティブラーニングと言われているものがそれに当たるのかもしれないっていうのが大半の先生の印象なのかな。だから、自分の授業がアクティブラーニングだっていうのは後づけで、「そう言われれば、そう言えますね」っていう先生が多いかなと思います。

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立命館宇治高校の酒井淳平先生の授業

 

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